はじめに:ネットは戦場になった
私たちが日常的に利用しているポータルサイトやSNSのコメント欄。
その裏で、外国勢力が関与し、世論を操作しているとしたらどうでしょうか。
韓国では近年、「ハイブリッド戦争(Hybrid Warfare)」という言葉が注目されています。
これは軍事力を使わず、情報操作、経済圧力、AIやハッキングを用いて国家に影響を与える新しい戦争形態です。
特に韓国においては、その中心に「中国の影響力」が存在しています。
応援クリックの異常事態:中国支持が92%?
2023年、韓国と中国のサッカー国際試合で、ある奇妙な現象が発生しました。
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韓国ポータルサイト「Daum(ダウム)」にて、中国応援率が突然92%に達する
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同じ試合において、別のポータル「Naver(ネイバー)」では韓国応援が93%
政府調査では、この異常値の背景に、オランダや日本のIPアドレスを通じた約139万件のアクセスがあったことが確認されました。
これは、海外経由でのアクセス偽装、すなわち「クリック操作」が行われた疑いを強く示しています。
この事件は、韓国社会における「見えない世論戦」の一端を明らかにした事例として知られるようになりました。
AIによる“人間らしい”コメント操作
近年のもう一つの大きな懸念は、AIによるコメント生成です。
韓国研究機関や大学の調査では、以下のようなコメントパターンが確認されています。
中国またはAIによる疑惑コメントの特徴:
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性差別や地域対立、民族的劣等感をあおる発言
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中国に対する好感を自然に刷り込む内容
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一見すると韓国人による自然なコメントのように見えるが、内容や文法の癖からAIや外国人が書いた可能性が高い
たとえば、ガチョン大学の調査では親中コメントが12,000件以上にのぼり、一部のアカウントが数百件もの投稿を繰り返していたことが明らかになりました。
また、ChatGPTのようなAIに「特定の記事に批判コメントを書け」と命令することで、人間のような文章が生成され、それが実際に使用されていたケースも報告されています。
北朝鮮やロシアも関与する情報戦
韓国国家安全戦略研究院の報告では、中国だけでなく北朝鮮やロシアも韓国に対して積極的な情報戦を仕掛けていると指摘しています。
これにより、韓国のインターネット空間は事実上「多国籍情報戦の前線」と化しています。
日本人が直面する“他人事ではない現実”
日本でも、SNSや動画コメント欄で特定の立場が異常に支持されるケースや、情報源不明の一斉拡散などが増えつつあります。
これは単なる偶然やユーザーの傾向だけでなく、意図的な情報操作の可能性を示唆しています。
韓国の事例は、日本にとっても重要な警鐘となるべきです。
まとめ:ネット世論は誰が作っているのか
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韓国では、ネット世論が中国などの外国勢力によって操作されているという証拠が複数確認されている
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クリック操作やAIによるコメント生成は、国家戦略として利用されている
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日本もまた、類似の状況に備えた対策が求められる時期に来ている
韓国の現状は、「情報が武器となる時代」の最前線に他なりません。
※本記事は韓国国内で報道された内容や研究データをもとに、事実関係の整理と分析を試みたものです。特定の国や民族に対する敵意を助長する意図は一切なく、あくまで情報リテラシーの向上と日韓比較の視点から構成しています。